はとってもかっこよくて、たくましくて、優しくて、すっごく強い、オレの自慢の家族なんだ。
ときどきすっごく怖くてきびしいときもあるけれど、それは全部オレのためなんだって知ってる。
怒られて、謝ったあとはいつも抱きしめてくれる。
あたたくて、やわらかくて、いいにおい。
ときどきは『母さん』みたいだって思うんだけど、は女扱いされるのがすっごく嫌い。
だからこれまで言わなかったし、これからも言わない。
それに、は『母さん』っていうより『兄さん』って感じるほうが多いしね。
今まで出会った誰よりも男らしくてかっこよくて強くて、困ったこととか「キキテキジョウキョウ」なんかにソウグウしても、がいてくれればオレは大丈夫。
は何でも知ってるし、何でもできるヒーローなんだ。
だから、ブラックホールにのまれそうになってもオレは慌てなかった。
なら何とかしてくれる。
そう信じてオレはただに言われた通り何もしなかった。
今までも、そうだったから。
・・・・・・・・・・・・でも、そんな頼りきってばかりいたから、が倒れた時オレは頭が真っ白になったんだ。
頼りにするとまかせっきりにするのは、違う事
ブロリー視点
顔を真っ青にして座り込んで、汗がすごいいきおいで流れてる。
そんなの姿を見てオレができた事は、ただ慌てるだけ。
「お前はどこもおかしくないか?」
「うん、オレはへーき、でもが・・・!」
「いーのいーの、ある程度時間が経てば戻るって。たぶん・・・・・」
どう見てもつらそうなのはなのに、それでもオレを心配してくれる。
こんなときオレはどうすればいいのか全然わからないのに、は変わらず青い顔のままで何をすればいいか教えてくれる。
はすっごく頼りになるし、強い。
じゃあオレは?
・・・・・・・・・・全然頼りない。
まだ子供だからって言い訳は使いたくない。
「オレ・・・・に頼られるようになりたい・・・・・」
調査用の機材をに教えてもらった『ほどよい』場所にせっちしながらつぶやいたのは、と別れてからずっと考えていた事。
まかせっきりも、頼りっきりもイケナイ。
もし今までがオレの知らないところでガマンしてたのなら、すっごく悲しい。
オレは、の家族なんだから。
だからこれからは、もう今までみたいなにまかせっきりは、おしまいにしなきゃ。
「・・・・・・・・・頑張ろう・・・・!」
ぐっとてのひらを握りしめ、オレはオレにちかいをたてたそのとき、4つの気配がこっちに近づいてきているのに気づいた。
「・・・・・・この星のイキモノ?」
(でもなんか、逃げてるみたい・・・・)
こういうときは最初かくれて、相手の目的を確かめてからせっしょくしろ。
昔にそう教えてもらった通りに、もう調査の結果が表示されてる画面を確認して機材を手早くかたづけた。
そして近くのしげみに機材をかくし、オレは気を出来るだけ消して別のいわかげに。
機材と別の場所にかくれるのは、相手が機材からでてるデンジハを感知して近寄って来たときに見つからないようにするため。
とオレみたいな種族は感じ取れないけど、違う星の種族とかは感じ取れるタイプがいるんだってが言ってた。
「・・・・・・・・・来た」
いわかげからそっと顔を出して見上げれば、俺と同じくらいの大きさのが3つ。
そしてそれを追いかけてるみたいな、でかいのが1つ。
やっぱり逃げてるみたい。
逃げてるっぽい3人は、尻尾がないだけでオレ達に似た種族が二人、それと緑色のしょっかくが生えてるのが一人。
オレ達と似た種族のハゲたほうが緑色のを抱えてたんだけど、急にもう一人へ渡して何をするのかと思ってれば・・・・
「っ!」
いきなり強い光がハゲの人からあふれ、とっさに目をつむったけど少しジンジンする。
ごしごしと目をこすって数秒たてばぼやけた視界ももどったけど、少しむかついた。
もう一度視線を上にもどせば、おいかけてたでかいのが一人苦しんでる。
(直撃は・・・・きついよね、あれ)
逃げた三人はどこに行ったのかと思って気を探してみれば、オレのいるところから少し離れた島に。
(気も消さないなんて、かくれる気がないの・・・・?)
とか思って少し呆れてたら、でかいのはあたりを大声をあげてうろちょろするばっかり。
(・・・・・・・・気も探れないの?)
本気で呆れた。
しばらくして探すことをあきらめたのか、空高くのぼっていくでかいの。
のぼっていくってことは、空の上からなにかするつもりだろうね。
このばあい、大きな攻撃をしてこのあたり一帯をふっとばす、ってところかな?
(・・・・・・・・・そうなったらに負担がかかる)
最後に見たは、無理して笑ってた。
オレを安心させるため、きついのを我慢して笑ってた。
別れてから少しは時間がたったけど、たぶんまだは苦しんでる。
空にのぼったでかいのの力がほんの少し上がる。
その量はこの辺を吹き飛ばすには十分だけど、お仕置きの時のほどじゃない。
なら、
「くたばりやがれっ!!」
かくれてたいわかげから飛び出し、上から落ちてくるように発射された『それ』の下に滑り込んで上へと跳ね返す。
そしてとつぜん現れたオレにおどろいた様子のでかいのに向けて飛び上がり、顔面めがけて蹴りを一発。
それが思いのほかあっさり決まったことにおどろきつつでかいのの背後に回りこみ、背中に回し蹴りをたたき込めば、さっき打ち上げた気の玉にきれいにヒット!
「・・・・よしっ」
オレの動きに全然ついてこれなかったみたいだし、ガードもできてなかったみたいで消しとんだでかいの。
これでがゆっくり休める。
けれど、逃げていた3人がまだいるって思い出し、丁度いいからこの星のことを聞こうと気を探せば・・・・・
「・・・・・・・みっけ」
「「うわっ!」」
ぼうぜん、って感じにオレがいたほうを見上げてた3人の背後にちょっと早めに移動すれば、目にうつらなかったみたい。
ちょっとゆーえつかん。
「なぁ、オマエたちはこの星の人間か?」
「な、何だお前・・・・!」
「聞いてるのはこっち。助けたんだから、答えてよ」
シツモンにシツモンで返されてちょっとむってなった。
「・・・・この星にはナメック星人しかいない。オレ達は用があってこの星に来た」
「じゃあこの星で宇宙船は買えるくらいの文明はある?」
「それは・・・・オレ達は来たばかりだから、知らない」
「じゃあそっちの、ナメック星人?は知ってる?」
「え、あの・・・・たぶんない、です・・・・」
「そう」
じゃぁこの星から外に出るには緑色じゃない人間二人が乗ってきた船か、さっきのでかいのの船しかないってことでいいのか?
んー・・・・・、これ以上はオレじゃはんだんできないな・・・・・。
(やっぱりに頼らなきゃ何もできないって・・・・)
おちこむ。
ううん、ちがう。
今はまだどうすればいいのか分からないだけで、これから覚えていけばいいんだ!
よし、そうと決まったらさっそくのところに戻らなきゃ!
「じゃ、オレもう行くから」
「あ、ちょっと待っ・・・・!」
戻ったときにの体調が少しでも良くなっていることをねがって。
隠していた機材もかいしゅうして、オレに出せる最大速度でのところに飛び立った。
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